Tue, 21 September 2010
モネって。
あのモネです。
20歳になったとき初めてひとりで行ったNYで、ほんの少しスクールに通った。
空を見上げると雪が降ってるような、でも地面を見ると何もない。
それぐらい寒くてココアが恋しくなる2月のNYだった。
大学の構内にあるそのスクールは、なんだかとても伝統的で
林檎の木には毎朝チップとデールみたいなリスがいた。
その木に実がなることを見れないまま帰国したのは、なぜだか
英語が思うように話せないことと同じくらい残念に思えた。
教室は暖かく窓は白く曇って、大きな声の先生は突然歌を歌ったり、国籍は
めちゃくちゃだったけど何故かみんな同時に笑える賑やかなクラスだった。
休み時間、廊下にあるコーヒーを飲みながらキャラメルの包みを開けようとしていると
隣の席の子が来て、デートに誘われた。
MOMA美術館が金曜日はタダなんだって。
日本で貯めてきたお金も残り少なくなっていて静かに過ごしていた私はそれが嬉しくて
そのへんにいたクラスの人たちに教えてあげた。
(手前の人23歳とか言ってたけど、もはや今見るとおじさんにしか見えない。。)
学校を出て電車に乗って帰りのレストランまで、全部みんな一緒
誘ってくれた子は月曜日からそっけなくなった
そんなハタチの冬。
なにはともあれ、わたしはそこでモネの睡蓮の絵を初めて見た。
壁一面に掛けられた睡蓮の絵。
沢山の観光客で賑わうMOMA美術館もその部屋だけは静かだった。
みんな座って、少し離れてその絵を見ていた。
近くで見ると、なんの絵なのかどころか何色なのかもわからない。
でも一歩ずつ下がっていくと、ハッとする瞬間がある。
その瞬間、なんだか心を綺麗にしてもらった気がした。
・・・
そしてその2年後、私はついに本物のモネの睡蓮を見ることができました。
モネの愛した庭として有名なノルマンディーの《ジヴェルニーの庭園》
彼は43歳からちょうど生涯の半分をこの庭とアトリエのある邸宅で過ごし、
創作以外のほとんどの時間を庭仕事にあてていたそうです。
創造力のままに一生をかけて改良を重ね、一瞬たりともこの庭への慈しみを手放すことがなかったモネ。
それだけ愛を注いだからこそあの睡蓮が完成したんですね。。。
やっぱり綺麗な心は、豊かな自然、何かを愛することでできあがるのかな
うーん。ロマンチックな秋の幕開け
マロンチックでもいいけどさ